前回は、住宅ローンのしくみについて簡単な解説をしました。今回のテーマは
マイナス金利で住宅ローンは下がる?
固定金利は長期金利が指標〜国債の仕組みを知ろう!
固定金利は、長期金利をベースに決まります。長期金利は、10年の日本国債の利回りが指標となっています。ですから、今回のマイナス金利政策は、直接的には影響しないということになります。(マイナス金利=固定金利下げ、とはならないという意味です)
では、10年国債の利回りと言いますと…これが下がってきているんです。
国債の仕組みを簡単に書きますと、国債が売られている価格があります。この価格はみんなが買いにくれば高くなるし、みんなが買わなければ安くなります。
国債は、いわゆる利率が販売するときに決まっていますので、利率が同じとすると、
国債を買う価格が高くなると相対的に利率は下がる(利回りは下がる)
国債を買う価格が安くなると相対的に利率は上がる(利回りは上がる)
ということになります。
マイナス金利で固定金利が下がるかも!?
今回のマイナス金利は、銀行が日銀にお金を置いておいたら、金利をマイナスにするぞ、つまり逆にお金をいただくぞ、という政策です。
つまり、銀行に市場に対してもっとお金を回せ、という意図があるのです。企業貸し出しを増やし、企業の設備投資等の増額で景気対策を行おうとしているのです。
銀行は、お金を預けておいたら損になりますから、日銀から引き上げ、何と安全資産である国債を買う傾向にあるのです。
みんなが国債を買うもんですから、国債の価格が上がり、利回りが下がります。利回りが下がるので、長期金利下げになり、固定金利も下がるのではないか?
という流れになっているのです。
銀行は、長引く景気低迷と金利低迷によって、企業にお金を貸し出したくても、審査を厳しくせざるを得ず、なかなか貸し出しが増えませんでした。
急に日銀からマイナス金利にするから貸し出しを増やせ、と言われても審査基準を簡単に緩められませんし、困ってしまいますよね。
ですが、固定金利が下がるというのはローンの見直しに取ってみると、大きなチャンスです。
ローン自体が長期に渡るものですから、固定金利が下がるのであれば、見直しを検討して試算してみるのもいいでしょう。
もちろん、ローンは「ローンだけ」の話ではなく、家計全般に係る事ですから、キャッシュフローやライフプランも同時に考えられると良いと思います。
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