今回は、最新値である2019年のデータで日本の人口推移や年齢別(年代別)人口割合などをシェアしていきたいと思います。元データは、2020年9月に発表された人口動態調査の確定版になります。(出典は最下部に記載しています)
人口の動きは、世の中の変化とも深くかかわりますので、2021年開始にあたって、日本の人口の推移を今後の予測を含めてみていきたいと思います。
2019年の日本人口の増減
2019年度の日本人口は下記のようになっています。2018年と比較数字も入れています。
2019年 (令和元年) |
2018年 (平成30年) |
増減数 | 増減率 | |
---|---|---|---|---|
出生 | 865,239人 | 918,400人 | △53,161 | △5.8% |
死亡 | 1,381093人 | 1,362,470人 | 18,623 | 1.4% |
自然増減 | △515,854人 | △444,070人 | △71,784 | – |
婚姻 | 599,007組 | 586,481組 | 12,526組 | 2.1% |
離婚 | 208,496組 | 208,333組 | 163組 | 0.1% |
2019年は、約86万5千人が生まれ、約138万人の方が亡くなりました。自然増減としては51万5千人のマイナスです。
2019年度の結婚・離婚数
婚姻は、59万9千組なので、50秒に1組が結婚していることになります。2018年度に比べて12,000組も増えました。
離婚は、20万8500組程なので、2分30秒ごとに1組が離婚している計算になります。
日本人口の推移と増減
2019年は上記のような数字でしたが、これまでの日本人口の推移と増減を見てみましょう。日本人口が減っているというのは聞いたことがあると思いますが、表とグラフにすると下記のようになります。
日本人口動態の年次推移
1950年から10年後ごとに表にしてみました。(単位:人)
年次 | 出生数 | 死亡数 | 自然増減数 | 総人口数 |
---|---|---|---|---|
1950年 (昭和25年) |
2,337,507 | 904,876 | 140,515 | 83,200,000 |
1960年 (昭和35年) |
1,606,041 | 706,599 | 899,442 | 93,419,000 |
1970年 (昭和45年) |
1,934,239 | 712,962 | 1,221,277 | 103,720,000 |
1980年 (昭和55年) |
1,576,889 | 722,801 | 854,088 | 117,060,000 |
1990年 (平成2年) |
1,221,585 | 820,305 | 401,280 | 123,611,000 |
2000年 (平成12年) |
1,190,547 | 961,653 | 228,894 | 126,926,000 |
2010年 (平成22年) |
1,071,305 | 1,197,014 | △125,709 | 128,057,000 |
2019年 (令和元年) |
865,239 | 1,381,093 | △515,854 | 126,167,000 |
10年ごとの数字で見ると、傾向が見にくいと思いますが、グラフで見るとすごい勢いで人口が減っているのがわかると思います。
自然増減数でマイナスに転じたのは2005年です。翌2006年はプラスでしたが、2007年からは現在まで自然増減数ではマイナスのまま推移しています。
また、日本の総人口数がピークを迎えたのは2008年で、その年の総人口は128,084,000人でした。2009年に減少に転じ、2010年は微増しましたが(2008年よりは少ない)2011年以降は減少し続けています。
2019年の日本の総人口は、126,167,000人でしたので、2008年ピーク時から既に191万7000人減っています。札幌市の人口が約197万人ですので、10年かけて札幌がなくなるくらいの減少スピードであると考えると、少しコワイですね。
日本人口の年齢別(年代別)推移
日本人口が減ってきているのはわかったと思いますが、年齢層で見てみるとどうでしょうか?
15歳未満・15-64歳・65歳以上(うち75歳以上)という区分で、人口数と人口割合を表にしてみました。(単位:人)
年次 | 15歳未満 (割合) |
15-64歳 (割合) |
65歳以上 | |
---|---|---|---|---|
65歳以上 (割合) |
うち75歳以上 (割合) |
|||
1960年 (昭和35年) |
28,067,000 (30.0%) |
60,002,000 (64.2%) |
5,350,000 (5.7%) |
1,626,000 (1.7%) |
1970年 (昭和45年) |
24,823,000 (23.9%) |
71,566,000 (69.0%) |
7,331,000 (7.1%) |
2,213,000 (2.1%) |
1980年 (昭和55年) |
27,232,000 (24.3%) |
78,884,000 (67.4%) |
10,653,000 (9.1%) |
3,661,000 (3.1%) |
1990年 (平成2年) |
22,544,000 (18.2%) |
86,140,000 (69.7%) |
14,928,000 (12.1%) |
5,986,000 (4.8%) |
2000年 (平成12年) |
18,505,000 (14.6%) |
86,380,000 (68.1%) |
22,041,000 (17.4%) |
9,012,000 (7.1%) |
2010年 (平成22年) |
16,839,000 (13.1%) |
81,735,000 (63.8%) |
29,484,000 (23.0%) |
14,194,000 (11.5%) |
2019年 (令和元年) |
15,210,000 (12.1%) |
75,072,000 (59.5%) |
35,885,000 (28.4%) |
18,490,000 (14.7%) |
これも高齢者の割合が増加してきているのがわかると思います。50年前は、65歳以上の割合が7%だったのに対し、現在は28.4%と非常に高い比率となっています。
この1年の推移だけでみても、それぞれ2018年から
15歳未満人口:20万4千人の減少
15~64歳人口:37万9千人の減少
65歳以上人口:30万7千人の増加
75歳以上人口:51万5千人の増加
と、後期高齢者と呼ばれる75歳以上の割合が全体の15%となっています。
日本の人口ピラミッド
上記の年齢別人口割合を図にした人口ピラミッドが下記になります。1965年・1970年から10年ごとのグラフです。(出典:国立社会保障・人口問題研究所)
年次ごとの動きで見ると↓のようになります。
経済発展していく国は、三角形のピラミッドになっています。若い年齢が多いことで、生産性が上がり、消費が増え、経済活動が活発になっていくからです。
逆三角形になってしまうと、生産性と消費は上がりにくくなり、成熟した社会になってしまうので、大きな発展は望みにくいということになります。
日本はもう逆三角形になってしまっているので、今のままでは経済的には厳しい状況になっていってしまうことが想定されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- 日本の人口は急激に減ってきている
- 若い年齢層の割合が減ってきている
- 75歳以上の割合が増加している
というのが日本の現状です。
人口数・年代別の割合の変化というのは、社会構造の変化とも深い関係があります。また、政府や自治体の公共サービスや私たちの税負担にも大きな影響があります。
人口の増減に対して、いま私たちがすぐ何かできることがあるわけではありませんが、ライフプランニングをしていく上で、将来の社会がそのようになっていくのかを予測し、考えていくことは非常に重要です。
上記表・グラフなど作成の元データ・参照元
令和元年(2019)人口動態統計(確定数)の概況
総務省統計局「人口推計」
国立社会保障・人口問題研究所「人口ピラミッドの推移」