保険の見直し時期・タイミングは?
環境の変化などに応じて行う保険の見直しですが、どのようなタイミングで行うと良いのでしょうか?
以下のようなタイミングが考えられます。
- 結婚をした時
- 出産をした時
- 自宅を購入した時
- 自宅を売却した時
- お子様が独立した時
- 離婚をした時
- 大きな買い物や出費をした時
もちろん、イベントやタイミングを気にせず見直したくなったら見直す、でもOKですよ。
支出と収入のバランスが変わる時に見直す
なぜこうしたタイミングで見直しをすると良いのでしょうか?
それは、収入と支出のバランスに大きな変化が訪れる可能性が高いからです。
保険は、そもそも
何もない平時に保険会社にお金を払って、
何かあった時に保険会社からお金を受け取る
という仕組みです。
保険会社に支払う保険料(掛け金)は収入から出しますよね。
保険金(給付金)は、契約の際に支出をベースにして算出し、決定します。
ですから、支出と収入のバランスが変わる場合、今の保険の形のままで良いとはならず、そのために見直しが発生するのです。例を見てみましょう。
出産の際に保険を見直す(例)
例えば、世帯年収600万円の夫婦が、お子様が生まれたタイミングで保険の見直しをしようと考えている、とします。
お子様が生まれても収入に変化はありません。
一方、支出は間違いなく増えます。教育費だけ見ても、幼稚園から大学まですべて公立で通ったとしても、約780万円ほどかかります。(*子どもの学習費調査(文部科学省平成28年度)より)
万が一の死亡事故が起きた際に「学費で子供に我慢をさせたくないから保険を組んでおきたい」となったら、780万円分は保険金を増やす必要があります。
しかし、収入は増えているわけではないので、保険金を増やして保険料(掛け金)が増えたら、家計に影響が出ます。
ですから、今の保険内容をチェックして、今のままでも十分カバーできるとなれば、そのままにしておくのが良いでしょうし、足りなければ、あまり負担を増やさないよう契約内容を見直すことが必要となります。
お子様の養育費にかけるお金はご家庭ごとに違いますので、見直す方法もご家庭ごとに変わってきます。
保険の見直しのタイミング:まず考えるべきはライフプラン
保険の見直しのタイミングは上に挙げた通りです。
しかしながら、保険を見直そうと考えた時も、まずライフプランのことを先に考えるようにしましょう。
収入と支出に変化がある時は、必ずライフプランにも変更があるはずだからです。
保険会社は、子供が生まれたら「学資保険を」とか、結婚をしたら「収入保障保険を」といった感じで、すぐに保険に結び付けますが、そうではありません。
環境の変化の際、ライフイベント(人生の出来事のこと)も変わりますので、まずはライフイベントの時期や頻度・支出のチェックを行うのです。保険は二の次です。
保険の見直し:ライフイベントを考える
このライフイベントを考えるというのはどういうことかを解説します。それぞれイベント別にまとめてみました。
保険の見直しタイミング:結婚
結婚をしたら、世帯収入・支出に変化があるのは当たり前。ですが、夫婦になって最初に「万が一の事故があったらどうしよう」とは考えませんよね。
夫婦で何をしたいか?お子様は欲しいか?家は賃貸か購入か?旅行や趣味にいくらくらいお金をかけようか?
二人で相談することはたくさんあります。保険よりもまず二人の将来のことをしっかり話しましょう。
保険の見直しタイミング:出産
お子様が生まれたら「学資保険に加入」ではなく、まず、子どもと何をしたいのかを考えましょう。お子様の将来を考えるのは非常に楽しいものです。色々妄想wしながら、お子様との生活を想像しましょう。
お子様とどう過ごしたいかによって、お子様にどのくらいのお金をかけていくかが変わってきます。将来支出に大きな変化があるので、準備する保険にも影響が出るということになります。
学資保険は、養老保険という「貯蓄+死亡保障」の商品です。商品性が中途半端なので、加入する必要性をあまり感じない商品と言えます。保険のプロが加入しているのも、あまりみた事がないですね。
保険の見直しタイミング:住宅購入
住宅を購入するにあたって、頭金はどうするか?住宅ローンをどうするか?などお金の面で決めるべきこともたくさんありますが、家具や家電・インテリアなども含めて、新居でどのような生活を送りたいかによって支出も変わってきます。
購入後も、それまで家賃だったのがローン返済になったり、固定資産税を払うようになったり、支出面も変わってきますね。そして、ローンを組むのでしたら、下記のように保険の見直しも必須になってきます。
保険の見直しタイミング:住宅ローン
住宅を購入する際に、多くの場合、住宅ローンを組みます。住宅ローンには、団体信用命保険というものに加入を義務付けしたり、オススメされたりするケースがほとんどです。
団体信用生命保険は、万が一の死亡事故があった場合に、保険からローン金額を返済してくれる商品です。
ですので、住宅を購入した場合は、必ず保険を見直しましょう。ローンに保険が付いているのですから、ご自身で加入された保険契約はリストラできます。保障額を減額して、保険料(掛け金)を減らすことができる絶好の機会です。
保険の見直し:お子様の独立
お子様が自身で働き始め、自立したら、これから将来に向けて夫婦の生活が始まります。これまでは、お子様に対して愛情と時間とお金をいっぱいかけてきたと思いますので、これからは改めて二人で始まる生活について考えていただきたいと思います。
お子様に対する支出が減る分、ここでは、趣味などのお金が増えることもあるでしょうから、支出金額もさることながら、支出内容が変わってくると思います。
そして、保険については、万が一のための保障商品は減らして、将来の積立や医療関連の商品に重点を移していく必要があります。
イベントが変わると支出が変わる
このように、環境の変化に応じて将来の生活が変わるので、まずその点を考えましょう、というのが「ライフイベントを考える」ということです。
将来のイベントが変わると、支出も変わってきます。支出の変化に伴い、保険で準備する金額や内容も変わってくるかもしれません。その時に、保険の見直しをしましょう。
保険の見直し:年齢はあまり関係ない
30代・40代・50代の見直し方法は?という感じで、年代ごとにどうすれば良いかを聞かれることもあるのですが、年齢はあまり関係ないです。
年齢よりも家庭環境や生活環境により影響されますので、年齢にこだわらなくて大丈夫です。
ただし、例えば30代と50代では、現役世代として収入を得ていく期間が大きく異なりますので、必要な保険は変わってくると思いますが、見直しのタイミングとしての年齢はあまり関係はありません。
まとめ
保険の見直しのタイミングについてみてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「保険を見直す必要があるのかな」と感じましたら、まずは保険よりも先に「ライフイベント」がどうなっているのかを考えましょう。
- 環境の変化に応じて保険を見直す
- まずライフイベントの変化について考える
- 年齢はあまり関係ない