保険

就業不能保険は必要?いらない?

2020年5月8日

  1. HOME >
  2. FP/マネー >
  3. 保険 >

就業不能保険は必要?いらない?

2020年5月8日

今回は、就業不能保険について取り上げたいと思います。

就業不能保障は、病気やケガによって自宅での療養を余儀なくされ、仕事ができなくなってしまった時に備える保険ということで、数年前から複数の保険会社で販売されるようになりました。

コロナウイルスの影響で在宅勤務が増えましたが、これはあくまで健康上の理由ではなく、感染防止という環境面からの事由によるものです。
ですから、通常の在宅勤務等ではもちろん保険金を受け取ることはできません。

では実際にどのような保障内容で、どんな方に役に立つのか、加入する必要があるのか、おすすめの商品は?といった点について見ていきたいと思います。

就業不能保障とは?

就業不能保障は、病気やケガの治療による長期間の入院や在宅療養などによって働けない(就業不能)状態になった際の収入が減少するリスクに備えるための保険です。

最近の保険会社のトレンドとして、死亡時の保険ではなく、こうした生存時のリスク(収入が減ったり、入院や手術で支出が増えたり)に対する保険商品が多いですね。

どんな時に保険金がもらえるの?

就業ができなくなった時に保険金を受け取ることができます。

例えば、月額15万円の保険金設定にして加入していた場合、保険契約期間が終わるまで毎月15万円受け取ることができる、といった内容です。

注意点としては、この「就業ができない状態」というのは、販売している保険会社によって要件が異なるという点です。どのような状態が「就業不能」にあたるのは後ほど詳しく見ていこうと思います。

どんな方に向いている保険なの?

この就業不能保険は「亡くなった場合」ではなく「働けないようなケガや病気」になった時に保険金を受け取れる保険です。

つまり、

  • 夫婦のどちらかが家事専業
  • 夫婦共働き
  • お子様が小さい家庭

など、収入が減ってしまうが療養のために出費が増えるという状況になると困る家庭に向いています。

就業不能とはどんな状態?

でじゃ、就業不能状態とはどういう状態を指すのでしょうか?
この保険商品の難しいところは、保険金を受け取れる「就業不能」の要件が比較的厳しいという点です。保険会社によって、受け取り要件は変わってくるのですが、代表的なものを列記しますと、下記のような状態が就業不能とされます。

  • 5疾病で就業不能状態が60日超継続した場合
  • 病気やケガで障害状態に該当した場合
  • 病気やケガで要介護状態が180日超継続した場合

*5疾病とは、「悪性新生物」・「急性心筋梗塞」・「脳卒中」・「肝硬変」・「慢性腎不全」

いずれも「病気やケガである程度の長期療養が必要」なレベルではなく、復職が困難なレベルです。障害等級も1級・2級しかダメな会社もありますし、要介護2以上という要件の会社もあります。

この保険は本当に必要か?

この商品は、少し中途半端感を否めません。
なぜなら、「復職までに少し長めの療養が必要」くらいの症状では保険金を受け取れないからです。
「そこまで重病・重症ではないが、長期療養による収入減」がカバーできる商品ではなく、そのレベルであれば、医療保険の方が役に立ちます。そうすると医療保険で良いではないか、となるのですが、医療保険だと入院をしていないと給付金が出ないのがネックです。

これは、上記で見たように「就業不能状態」の判断が厳しすぎことによります。各会社のような就業不能状態ですと、ともすれば高度障害と同じようなレベルでもあるわけで、それだと通常の生命保険でも保険金を受け取れることになります。

Dr.Mory

就業不能状態の要件が幅広く、そこまで厳しくない商品は「ライフネット生命」の就業不能保険です。詳細は下記にて。

とはいっても、死亡事故よりはこうした長期療養による収入減のリスクの方が高いので、死亡保険商品に高い保険料を払うのでしたら、この就業不能保障を検討するのもありだと思います。(ご家庭の状況によりますが)

加入する場合のプランニング

商品のプランニングの前に、まずはご自身の公的保障がどのくらいあるのかを確認しましょう。公的保障とは、加入している年金や健康保険です。

公的保障を必ず確認

これらをチェックすることで、

  • 傷病手当金(最長1年6ヵ月収入を受け取れる長期療養の際の制度)
  • 障害年金(職業や家族構成によって金額は異なります)

などの保障内容がわかります。

傷病手当金についてはこちらの記事もご参照ください。

傷病手当金や休業手当から社会保険料や税金は引かれるの?

続きを見る

ご自身の公的保障で、どの程度リスクをカバーできるかを計った上で、不足分を「就業不能保障」で補いましょう。
あまり不足がない場合は加入しなくてもOKなので、この確認は非常に重要です。

主契約商品を選ぼう

次のポイントは、この保障に加入する際は、単品で加入できるものを選びましょう、ということです。

実はこの就業不能保障には、医療保険など別の保険に「特約」として付加しなくてはいけない、という商品もあります。つまり、就業不能保障に加入するためには別の保険とセットでなければいけない、ということです。

これは、はっきりいってオススメしません。医療保険や死亡保障は別途プランニングして加入した方が、今後のメンテナス含めてメリットが大きいからです。

就業不能保障は「うつ」での長期療養は対象?

もう1点の注意点は、現状では、この就業不能保障は「うつ」などの精神疾患では、給付の対象外=つまり保険金はおりないという会社が多いということです。「うつ」でも給付されると謳っている保険会社には、第一生命やチューリッヒ生命・アクサダイレクト生命などがあります。

しかしながら、上記3社とも「入院」を前提とした保障内容となっていて、しかも30日以上・60日以上の入院、在宅療養などが要件ですので、うつでの給付は難しいように思われます。

在宅療養とは、医師による治療が必要であり、かつ自宅等で計画的な訪問診療または医師の指示・診療に基づく計画的な訪問看護・指導等を受けながら治療に専念することです。

自宅での静養では対象とはなりませんので、うつなどの精神疾患が気になって、就業不能保険を探していらっしゃる方は、どの程度の症状や治療で給付となるのかを保険会社や販売代理店に詳細確認を取っておきましょう。

もちろん保険会社・保険営業が、加入前に保険金がおりる・おりないを断言することはできませんので、支払い・不払いの事例などを聞いておくと良いと思います。

まとめ

就業不能保障は「働けなくなった時」に備える保険です。
長期療養などは、収入が減って出費が増える、というケースは十分に考えられますので、その減収をカバーするための商品です。

ポイントをまとめると下記のようになります。

  • 加入検討すべき人
    ・夫婦共働き
    ・夫婦のどちらかが家事専業
    ・小さなお子様がいる
  • 死亡保障よりは先に就業不能保障の検討をおススメ
  • 「就業不能状態」の要件が各社異なるので要注意
  • 特約ではなく主契約=単品での加入がおススメ
  • 加入する前に公的保障を必ず確認すること
  • うつ等の精神疾患が気になる方は保険会社に事前確認すること

結論:就業不能保険は必要か?いらないか?

そして、この保険が必要かどうかというと「そんなに必要ではない」です。

コンセプトも良いし、商品設計も良いのですが、給付要件が厳しく、あまり保険金を受け取れる状況が多くないというのがその理由です。

ただ、「必要ではない」でなく「そんなに必要ではない」と書いたのは、各ご家庭の収入減リスクを考えた時に、限られた予算(保険料)の中で、死亡保障と就業不能保障をバランスとって加入しておくのはアリかなあとも思ったからです。

時代的に死亡保障商品に加入する必要性が減ってきていますので、その予算を減らして就業不能保障に入るというのは悪くないかもと思います。ですが、これは優秀な保険営業のアドバイスと提案が必要な、少し設計が難しい商品ではないかと感じています。

もし加入するなら

今回、複数の保険会社をチェックしました。

第一生命は、保障が10年で自動更新(更新時に保険料が上がる)・10回しか受け取れない、チューリッヒや東京海上あんしん生命は特約しかなく、アクサダイレクトなどは入院継続以外での給付は難しい、といった感じでどれも良いとは思えませんでした。

そん中で、もし筆者が就業不能保障保険に加入するのなら、ライフネット生命の商品にします。
理由は、内容がシンプルでわかりやすく、保険料も安価だから。

ただし、ライフネット生命は精神疾患は給付対象外です。

ライフネット生命は、ネットでの加入が主なので、取り扱っている代理店は多くありません。ご自身で保険金等の設計をWebで行うことになりますが、もし、相談しながら加入/見直しをしたい方は、ライフネットの商品取り扱いのある代理店に相談して下さい。

弊社と提携している代理店もありますので、現在加入中の保険や他社商品もチェックしながら、設計してほしいというご希望がございましたら、問い合わせフォームからご連絡ください。(問い合わせ内容欄に「ライフネット希望」と記載してください)

適切な保険代理店と連携してご紹介をさせていただきます。

問い合わせフォームはこちらから

ちなみに筆者の考える適切な代理店とは:

  • 生命保険・損害保険を共に扱っている事
  • ファイナンシャルプランナー(FP)資格を持っていること
  • ライフプランニングができること
  • メンテナンス/保全をしっかり行っていること
  • この記事を書いた人

Dr.Mory

金融業界歴22年のファイナンシャルプランナー。得意分野は、保険とローン・資産運用。旅行業界の経験から旅行プランニングも行ってます。猫と旅行・ガジェット類が好きです。

-保険
-

© 2020 FPと旅行の情報サイト | Dr.Mory.com