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意外に知らない生命保険を使った資金繰りショートを改善する方法

2020年4月6日

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意外に知らない生命保険を使った資金繰りショートを改善する方法

2020年4月6日

法人での生命保険契約をしている会社は多いと思います。急な死亡事故や入院などのために加入されている会社がほとんどだと思いますが、実は企業経営に役立つ場面もしばしばあります。
生命保険営業も意外に知らない、もしくは聞かないと教えてくれない、生命保険の活用法をご紹介します。今回は、資金繰りのショートを防ぐ・資金繰りを改善する方法です。

生命保険契約を使った資金繰り改善

生命保険契約は、様々な目的を持って加入されていると思います。しかし、経営状況が厳しくなったり、一時期的に資金が必要となったりと、特に中小企業は、資金繰りに困る事が少なくありません。
そこで、生命保険を使ってこの一時的な資金繰りを改善する方法をご紹介します。使う手段は、いくつかあるのですが、今回は
・生命保険の解約
・契約者貸付
の2つをご紹介したいと思います。

この方法はどちらも、保険に貯まっている「解約払戻金」を活用する方法です。
ですから、解約払戻金がゼロの保険契約には使えない方法ですので、その点はご注意ください。

保険契約の解約による資金繰り改善

保険契約を解約すると、解約払戻金を受け取ることができ、新たな「資金」として運転資金や支払いに活用できます。
新しい借り入れを起こしたり、難しい手続きをすることなく、資金調達ができます。また、解約をすることで保険料という支出がなくなるため、この点も資金繰りの改善に役立ちます。

保険契約を解約すればお金が戻ってきて資金繰リに役立つ、なんて当たり前じゃないかと言われてしまいそうですが、実は重要なポイントがあります。

法人での生命保険解約のポイント

法人契約での解約の際の重要なポイント、それは経理処理にあります。
保険を解約すると、解約払い戻し金は「利益計上」(原則*)となるんです。これはどういう事かと言いますと、保険の解約によって資金(解約金)と同時に利益を得る事ができるという事です。

保険の解約による資金繰り改善は、資金だけではなく利益ももたらします。
ですから、今期の利益を減らしたくない・もしくは利益を作りたい場合に、非常に有効な手段となります。

*原則、利益計上と書いたのは、商品によって経理処理が異なる場合があるからです。

逆に、現金は欲しいけど利益は欲しくない、という場合は、解約という手段はおすすめできません。他の手段を取る必要があります。

また通常、保険契約の解約は受け付けてから数日で手続きが完了することから、迅速に資金を調達したい場合にも非常に有効です。

保険契約解約による資金繰り改善のデメリット

生命保険契約を解約することによるデメリットは大きく2点あります。

デメリット①:保障がなくなる

解約するので当然なのですが、保障がなくなってしまいます。解約する契約以外に、法人で加入している契約がある場合は良いのですが、ない場合は無保障となってしまい、非常に高いリスクを抱えることになります。
ですから、本当に解約をして良い保険なのか、複数の保険契約があるのでしたら、どの保険商品を解約するのが一番良いのかを、十分に検討する必要があります。

デメリット②:同じ商品があるとは限らない

一旦保険契約を解約してしまうと、新しく入り直すにしても同じような保険商品があるとは限りません。入り直す場合に以前よりパフォーマンスの悪い商品しか選択肢がない場合があります。保険も金融商品ですので、似たタイプの商品でも時期によって内容が変わってしまうこともあります。
ですから、こちらも上記同様、解約する商品の選択が重要となります。

一方、契約者貸付制度は、解約とはまた違う効果を生み出すことができます。

契約者貸付による資金繰り改善

契約者貸付制度とは、保険契約の解約払戻金から最大90%まで、貸付を受けることができるという制度です。

例えば、解約払戻金が500万円あったら、400万円まで引き出して使うことができるのです。(商品や契約内容等でいくらまで貸付を受けられるかは変わってきます)

こちらも解約同様、既加入保険契約から資金を調達するというやり方ですので、資金繰り改善に役立つ方法です。

契約者貸付のポイント

この契約者貸付制度は、自身の契約の解約払戻金を引き出すだけとは言え、制度としては「貸付」になりますので、経理処理上、利益計上とはならず負債扱いとなります。
利益計上とならないことから、利益は必要ないけど現金だけ欲しい、という時に有効な手段となります。

例えば、「損益上は利益が出ていてこれ以上納税額を増やしたくない。でも資金は不足しているので資金だけは欲しい」といった際には、解約という手段を使ってしまうと、利益も増えてしまうので、納税額を増やしてしまうことになります。

この場合は、解約ではなく、契約者貸付という手段を取るべきでしょう。
そして解約同様、契約者貸付も数日で手続きができるので、迅速な資金調達が可能です。

契約者貸付による資金繰り改善のデメリット:金利

契約者貸付は、自身の契約の資金を使うとはいえ、保険会社からの貸付となりますので、借り入れと同じで金利がつきます。
貸付を受けている間は利息の返済も必要となりますので、その点がデメリットになります。

ですので、貸付金をいつまでに返済するか等といった点に考慮しながら貸付を受ける必要があります。

改善に使う保険商品の選び方が重要

解約や契約者貸付による資金繰り改善方法は、その対象となる「保険商品選び」が非常に重要となります。
保険商品を選ぶ際のチェックポイントは、「支払い保険料が経費扱いかどうか」という点です。

支払い保険料が経費扱いの場合、その保険商品は資産価値が低いんです。
資産価値が低いということは、解約をした場合、利益計上する金額が大きくなることになります。

解約が良いか・契約者貸付が良いか・他の手段が良いのか、こうした商品性の違いから選んでいくと良いでしょう。

まとめ

このように、同じ「資金繰りを改善」するという目的でも、それぞれにメリット・デメリットがあるため、生命保険の保全手段が変わります。
解約や契約者貸付など、どの手段が良いのか、より目的に合った方法を選ぶ必要があります。
下記にメリット・デメリットをまとめてみました。

解約契約者貸付
メリット・すぐに資金調達が可能
・保険料という支出もなくなる
・すぐに資金調達が可能
・保障はそのまま継続
デメリット・保障がなくなってしまう・金利が発生する
特記事項解約払戻金は原則利益計上借入金は負債計上

経営状況や環境に応じて、最適な手段を取る必要があります。
私たちFPとしては、お客様が最適な手段が取れるようアドバイスをすると同時に、経営状況に合った戦略を見出すお手伝いをすることだと考えています。

生命保険をご契約をされている事業様で、メンテナス方法や対応方法がわからないという場合は、お気軽に弊社までご相談ください。
最もお客様の利益となる方法を探し出してご提案・ご対応致します。

  • この記事を書いた人

Dr.Mory

金融業界歴22年のファイナンシャルプランナー。得意分野は、保険とローン・資産運用。旅行業界の経験から旅行プランニングも行ってます。猫と旅行・ガジェット類が好きです。

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