不動産関連の比較査定サイト「スマイスター(https://www.sumaistar.com)」を運営する株式会社シースタイルは、6月5日の「老後の日」(神戸市老人福祉施設連盟制定)に合わせて、同サイトを利用した50歳以上の男女全国300人を対象に「終の棲家」についての調査を行いました。
今回はそのアンケート結果をご紹介したいと思います。
6/5は老後の日
今日6/5は老後の日だそうです。「ろう(6)ご(5)」(老後)の語呂合せから、平成20年に神戸市老人福祉施設連盟が制定したもので、同連盟は「高齢者自らが、楽しく、元気に、夢と希望を持って生活できるように生き方を考える」ことなどを目的に、超高齢社会を啓発する取り組みを行ってます。
感覚としては、「老後の日」と言われてもあまりポジティブに捉えられないんですが、皆さんはいかがでしょうか?比較するわけではありませんが、改めて「敬老の日」というネーミングは秀逸に感じます。
さて「終の棲家」アンケートですが、以下のような結果になっています。
(下記に出てくる図表は全て「スマイスター調べ」です)
70代の約半数が具体的には考えていない
実際に、終の棲家について考えたことはあるか?という問いに対して、
考えなければならないと思っている:50代では約38%。60代で約32%、70代でも約26%、
考えたことがない:50代では22%。60代で約12%、70代でも約15%、
と考えたことがない人が相当数いらっしゃいます。
70代でも約40%の人が具体的に考えていないんですね。団塊より上の世代の方は、日本が「社会主義」と言われるくらいしっかりとした社会保険制度が整えられた時期と同じ時代を歩んできた方ですし、ご自身で金融資産・不動産を運用・管理することを教わっていない方も多いので、考えろと言われてもなかなか難しいですよね。
『理想の終の棲家』は「現在の家」
理想の終の棲家に関しては、ご自宅がどの世代でも最も多いんですね。70代になって、有料老人ホームが急増(17.7%)しているのが現実を表している気がします。少数ですが、「実家」という意見が8%前後あります。60代・70代でも実家があるということが高齢化を表していますよね。
老後に住みたい場所≠「理想の終の棲家」ではない
老後に住みたい場所も約半数がご自宅なんですね。やはり住み慣れた場所・家が良いということなんでしょう。一方で、現在より利便性の高い都市へ移りたいという意見も50代・60代では20%近くいるのも注目です。
病気にかかったり、重い荷物が持てなくて買い物に苦労したり、といったことが出てくる年齢なので、便利な場所へという発想になるのはよくわかります。自動車に乗ろうとしても高齢者の運転に関して、様々な報道をされていますし。
社会で取り組む問題
一世代前と違って、高齢者が全人口の1/4以上占めていて、子供たち次の世代に頼るのが難しい時代になっています。ご自宅を終の棲家と決めたとしても介護状態になったら、そうもいかないのも現実。しかしながら、有料老人ホーム・介護施設もそれなりにお金がかかります。
そして施設に移る人が多く出た後の「空き家問題」も大きな課題です。
社会保険制度の維持が難しくなってきている中、終の棲家に関しても社会全体で取り組まないといけない事案だと思います。
もちろんライフプランを組んで、ご自身で対策や将来予測をしておくことは大切です。国に頼りっぱなしということはもうできない時代ですから。
アンケート概要・結果の詳細はこちらから。
https://www.sumaistar.com/magazine/article/column/sumaistarri/6877
<調査概要>
■調査期間:2018年4月11日~22日
■調査手法:インターネット調査(任意でアンケートに回答)
■集計数:「スマイスター」を利用した50歳以上の男女全国300人